トレチノイン酸による治療
美容皮膚界の革命的薬剤
トレチノイン酸(オールトランスレチノイン酸)は、ビタミンA(レチノール)の誘導体で、肝斑を含む各種のシミ、色素沈着、扁平母斑、ニキビ、小ジワ等の治療に効果的なお薬です。軟膏状の塗り薬の形で処方され、患者様ご自身の手で患部に塗って治療してまいります。
トレチノイン酸の登場は革命的で、副作用や高額であるといった諸問題があるにも関わらず海外では広く使用されています。
美容皮膚科を語る上では欠かすことができない薬剤なのです。
トレチノイン酸は角質を剥がし、また皮膚の細胞に直接作用し、細胞の分裂を刺激して増殖させることで
皮膚のターンオーバーを活性化させメラニンが多く沈着している皮膚の基底層からメラニンを押し上げて外に排出します。さらに真皮層にも作用し、
コラーゲン生産促進などの作用もあり、
皮脂の分泌を抑える働きも持っています。
これだけの効果を示す薬剤はトレチノイン酸だけです。また、この期間、
ハイドロキノンを作用させておくことで新たなメラニンの生成を阻害し、綺麗な新しい皮膚を作り出すことができます。さらに
AHAと併用することで効果を高め、かつ副作用を抑えることができます。
米国ではシワやニキビの治療薬としてFDA(日本の厚生労働省に相当する機関)にも承認されており、非常に多くの患者さんに皮膚の若返り薬として使用されています。ご案内いたしております
メラフェードや
オバジ・ニューダーム・システムに配合され、高い効果を発揮しております。
ニキビ治療の第一選択として
トレチノイン酸はまた、にきびの治療の第一選択薬として、全米皮膚科学会で認知されております。ただ、残念ながら日本ではまだ認可されておりませんので、使用できません。(同様の作用を持つ アダバレン、商品名ディフェリンゲルは、日本でも2008年10月に認可されました。)
トレチノインは、ニキビの治療薬としての作用は以下のとおりです。
1)汗腺の分泌を抑制し、ニキビを予防する作用があります。
2)表皮のターンオーバーを高め、現在あるニキビの治療作用があります。
3)真皮のコラーゲンの再構築を起こし、ニキビ跡を改善する作用があります。
にきびの治療として使用する場合も、美容皮膚科の場合と同様にAHAと併用することでより効果を高め、かつ副作用を抑制する作用があります。
トレチノイン酸使用に関するご注意
- 日本では未認可の薬剤です。
- 動物実験では、大量投与により催奇形性があることが判明しております。これから妊娠予定の方、現在妊娠中の方は使用を控えていただきます。
- 皮膚が乾燥して、ひび割れなどを生じることがあります。
- 治療部位の皮膚が紫外線に対して敏感になる為、紫外線対策を厳重に行っていただきます。
トレチノイン酸の適応