再生療法〔多血小板血漿(PRP)注入療法〕とは?
自分自身の血液から抽出した成分(血小板)を使用して、気になる
シワや
たるみの改善をはかる治療法です。従来の
ヒアルロン酸や
コラーゲン注入術では、皮膚を持ち上げるだけに留まる方法でしたが、この多血小板血漿(PRP)注入術は自己の血液を用いて自らの肌活性を高めてシワの軽減を図るという画期的な方法です。血小板が持つ、傷を治す働きを応用し、
自分自身の力で肌を蘇らせます。
血小板が効果的な理由
血小板(Platelet)は、血液に含まれる細胞成分の1つで、物理的または化学的な刺激で活性化します。血管が損傷した時に、傷口に集まり、粘着、凝集して
傷口を塞いで出血を止める作用があります。その時、血小板から
成長因子が放出されます。成長因子は、動物の体内で特定の細胞の増殖や、分化を促進する内因性(外から与えられたものではなく、体内で起こるもの)の蛋白質(たんぱくしつ)の総称で、以下のような種類があります。
- PDGF [Platelet-Derived Growth Factor] :血小板由来成長因子
◇ 細胞の増殖、血管の再生・修復、コラーゲンの産生 - FGF [Fibroblast Growth Factor] :線維芽細胞成長因子
◇ 組織を修復・コラーゲンの産生・ヒアルロン酸の産生 - EGF [Epidermal Growth Factor] :上皮細胞成長因子
◇ 上皮細胞の成長促進・血管新生、傷の治癒を促進 - VEGF [Vascular Endothelial Growth Factor] :血管内皮細胞成長因子
◇ 血管内皮細胞の増殖・新生 - TGF-α [Transforming Growth Factor alpha] :形質転換成長因子
◇ 上皮細胞・血管内皮細胞の増殖・新生・傷の治癒を促進
細胞の老化が進んで衰えた皮膚に高濃度の血小板を注入すると、さまざま成長因子が放出されます。その結果、自己の肌活性を高め、コラーゲンの増成を促し、シワの軽減が図れるのです。
多血小板血漿(Platelet Rich Plasma : PRP)とは
特許取得の特殊フィルターと遠心分離機を使用して、血液から血小板を多量に含んだ血漿を抽出したものです。当院で使用する機材(フィブリネット AGF : Autologous Growth Factor)は、97%以上という高率で血液の中から血小板を回収し、通常血液内に存在する量の4〜10倍の血小板を含んだ血漿を抽出できます。又、米国厚生省(FDA)の認可も通過しており、
安全性にも問題はありません。
1998年に米国マイアミ大学のロバート・マークス(Robert Marx)教授が、顎骨再建治療において骨再生および骨増大目的でPRPを使用しました。本来人間に備わった自然治癒システムである多血小板血漿(PRP)を利用した治療例です。治癒力と組織再生構築力を増加させるPRPは、歯科、心臓血管外科、皮膚科等、そして美容外科で使用され、実績を上げています。