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直視下経腋下デュアルプレーン法による豊胸術

1. バックの挿入部位による分類と利点、欠点

バックの挿入部位による分類と利点、欠点:シリコンバックを挿入する部位によって、大きく乳腺下と大胸筋下にわけられます。また、大胸筋下を発展させたデュアルプレーンがあります。

乳腺下

乳腺の発達が悪い場合は、バック上部の立ち上がりが急角度となり、非常に不自然な乳房となります。触った場合は、硬い触感となります。乳腺自体を損傷する可能性が高く、母乳による保育が難しくなる可能性もあります。バックを挿入して時間が経ってくると、徐々に下垂を起こし、形が乱れてきます。

大胸筋下

大胸筋下の場合、脇に3-4cmの小切開を施し、そのまま大胸筋縁から乳首の方向へ筋下面を沿うように侵入します。筋肉を貫いて走る血管や神経は殆どないので、出血が最も少なく、容易にスペースを形成可能です。また、バックの張力が切開部位へ波及しにくく、縫合不全は一番少ないのもこの方法のいい点です。
欠点としては下記の3つが指摘されております。

通常の大胸筋下豊胸術の問題点

  • 上方外側へバックが競り上がる
  • バックの動きが少なく、硬い感触
  • アニメーションデフォーミティ animation deformity

デュアルプレーン法

インプラントの上部を大胸筋の下に置き、インプラントの下半分を乳房組織の真下にします。完全に「筋肉の下」でも「筋肉の上」でもなく、両方の組み合わせです。デュアルプレーン法に関しては、後ほど詳しく説明いたします。

魅力的なバスト・豊胸術

アニメーションデフォーミティ animation deformity

"Animation deformity"(アニメーション・デフォーミティ)は、豊胸術(乳房形成術)において使用される用語です。この用語は、胸部の筋肉が収縮すると、乳房インプラントの形状に変化が生じる現象を指します(写真A)。

具体的には、胸筋の収縮によって乳房が動く際、乳房インプラントの下にある胸筋との接触や変位によってインプラントの形状が変わります。この結果、乳房の上部や側面に皺やくぼみが生じたり、インプラントが形状的に明らかに変化したりすることがあります。
アニメーションデフォーミティは、特に乳房インプラントが筋肉の上に配置されている場合に起こりやすい現象です。そのため、インプラントの配置方法やサイズ、形状などを適切に選択し、アニメーションデフォーミティのリスクを最小限に抑えるようにすることが重要です。 アニメーションデフォーミティは、乳房形成術を考えている患者と医師の間で十分なコミュニケーションが行われ、リスクや合わせての予防策について理解されることが重要です。また、手術後の経過観察や必要な処置についても、医師との定期的なフォローアップを受けることが推奨されます。
これ等の欠点を補う方法として、2001年Tebbettsらは、「ディユアルプレーン法」を提唱しました。それ以来、世界中でデュアルプレーン法による豊胸術が広く行われるようになっています。ただ、多くの場合は、乳房下切開や内視鏡を用いた経腋窩アプローチによるものである。 当院では、直視下での経腋窩アプローチによるデュアルプレーン豊胸術を開発しました。

豊胸バック挿入部位の比較

  乳腺下 大胸筋下 デュアルプレーン
麻酔 局所麻酔 全身麻酔 全身麻酔
値段 安価 高価 高価
術後回復 早い 遅い 遅い
縫合不全 ××
バック上部の立上り針 ×
バック下部側面 ×
柔らかさ ×
上外側への移動 ×
下垂と変形 ××
出血 ×× ×
Animation
deformity
×
授乳 ××

デュアルプレーン豊胸術とは?

歴史

従来より大胸筋下の豊胸術として行われてきた術式を解剖学的視点、臨床的視点から再定義したのが、John B. Tebbetts, M.Dです。大胸筋下縁の付着部の剥離の度合いによって、アニメーションデフォーミティをいかに防ぐことができるかを理論的にまとめた。

定義

デュアルプレーンでは、インプラントの上部を大胸筋の下に置き、インプラントの下半分を乳房組織の真下にします。完全に「筋肉の下」でも「筋肉の上」でもなく、両方の組み合わせです。

魅力的なバスト・豊胸術

利点

1.最も自然に見える外観

デュアルプレーン技術により、豊胸バックを最も自然な位置に固定することができます。インプラントの上半分は「筋肉の下」に配置されているため、このテクニックはインプラントの上端に沿った「段差」を隠すのに役立ち、不自然な立ち上がりをなくします。
また、インプラントの下部位置は乳房組織のみで覆われているため、インプラントは優れた立ち上がりと丸みを示します。とても良い胸の谷間に加えて、胸の側面と付け根に自然なカーブを与えます。

2.母乳育児の成功率が高い

デュアルプレーン豊胸術は、母乳育児に必要な乳管、神経、乳房組織を切断するリスクを軽減します。これは、この技術を使用して豊胸手術を受けた多くの女性が、母乳育児を成功させることができることを意味しております。

3.長持ちする外見と形

大胸筋は、長くインプラントを所定の位置に固定するのに役立ちます。乳腺下豊胸術では、時間と共に徐々に下垂していきます。左右とも同じ程度に下垂していくのではなく、それぞれ別の速度と程度で下垂していくので、時間が経つと左右差が目立ってしまいます。

注意点:大胸筋最下端の剥離が重要

重要なことは、大胸筋下縁の接合部位をよく剥離し、少なくともシリコンバックの半分以上が大胸筋の圧迫から免れるようにすることです。ただ、大胸筋下縁と胸骨との接合部位を剥離する場合は、多少とも出血が起こるので、止血操作を十分に行う必要があります。

大胸筋の下縁(赤破線)は、脇から乳輪の中心部を通って、みぞおちの直ぐ下まで走っていることがわかります。バックの動きを滑らかにし、animation deformityがおこらないようにするには、大胸筋の下部の付着部分(黒実線)を十分に剥離する必要があります。

写真1術前正面写真

具体的には、最下部のPars abdominalis腹直筋鞘から起こる部分全てと、Pars  sternocostalis 鎖骨と肋骨から起こる部分中ほどまでの部分になります(図1)。乳房の下垂が強い場合は、より上部まで剥離しなければなりません。通常に金属のヘラで剥離をおこなうと、出血が多量におこります。また、ヘラのみでは十分な剥離をおこなうのも困難です。そこで必須なのが当院のバイセクトです(図2)。この器具でこの部位の剥離と止血を十分に行うことが可能となりました。

図1

バイセクト

写真2術前側面写真

大胸筋下縁が脇から乳輪を通って、胸骨まで走っております(赤破線)。肋骨と皮膚の剥離の範囲は写真の緑実線まで十分に行う必要があります。

写真3術後4日目

術後4日目、胸部の圧迫を除去する必要があります。まだ、腫れは多少ありますが、内出血は極めて僅かです(矢印)。止血操作がうまくいっていないと、血液の多量の貯留が見られ、パンパンに腫脹しております。色も紫から黒く変色しております。ところが、当院の場合はバイセクトを使用して徹底的に止血を行っているので、殆ど血液の貯留がありません。多くのクリニックでは、止血がうまくいかないことが常態化しているため、「ドレーン設置」(溜まった血液を除去するため管を設置すること)を行っているところも多いと聞きます。しかし、出血が多いと数年後の瘢痕収縮が避けられません。

乳房の下垂の程度によって剥離の範囲を変えること

殆どの場合は、腹部 Pars abdominalisの全てと、 胸肋部 Pars sternocostalisの下部のみで十分ですが、下垂が強くなるとより上部まで剥離が必要になってきます。

大胸筋は大きく3つにわけられる1,2,3。1鎖骨部 Pars clavicularis。鎖骨から起こる。2胸肋部 Pars sternocostalis。胸骨と肋骨から起こる部分。3腹部 Pars abdominalis。腹直筋鞘から起こる部分。
デュアルプレーン法での豊胸術では、腹部全てと胸肋部の下部を剥離する必要があります。

欠点:出血をどう防ぐか?―バイセクトの導入

大胸筋と小胸筋の間を剥離する範囲では、殆ど出血はありません。なぜなら、筋肉と筋肉を貫いて走る動脈は殆どないからです。漿膜組織しかないので、指先でスーと剥離可能です。ところが大胸筋の下部の付着部(起始部)に達するとそんなに簡単ではありません。かなり強力に付着しているし、血管も走っているのでどうしても出血がおこります。また、腋窩からの距離がかなりあるので通常のバイポーラは全く届きません。それで多くのクリニックでは、長い管(ドレーン)を設置して血液を排出しております。 当院では新技術を導入することで、このデュアルプレーン豊胸術の欠点を防ぐことが可能となりました。それがバイセクトです。
当院では新技術を導入することで、このデュアルプレーン豊胸術の欠点を防ぐことが可能となりました。それがバイセクトです(図2、動画)。バイセクトは一つの器具で保持、切開、凝固機能を備えた新しいバイポーラ手術器具です。このバイセクトを使用することで、大胸筋付着部の出血をかなり完璧に防ぐことが可能となりました。写真3術後4日目参照。

バイセクト

閲覧注意!!バイセクトを用いて止血を行っている手術中の動画です。 気の弱い方、血を見るのが苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

バイセクトは一つの器具で保持、切開、凝固機能を備えた新しいバイポーラ手術器具です。電気メスVIOのバイポーラカット、バイポーラソフトにより組織を切開、凝固するため、物理的に切開する剪刀とは異なり、切れ味の悪化や刃の交換は必要ありません。またリユーザブル器具であるため経済的です。

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