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共立美容外科 仙台院 〜スタッフの声をお届けする『キョウリツインフォメーション』〜

2008年 12月 7日 (日) 15:27


脱毛のための基礎知識(1)選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)
by Ken

レーザー脱毛を行うにあたって非常に重要な事柄がいくつかあります。その中でも最も重要な事柄が
 (選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)
という理論です。レーザー脱毛が現在のように普通におこなわれるようになったのには、この理論抜きには考えられないでしょう。ところが、一部のメーカーやドクターは無知のせいなのか、あるいは思い込みのせいかわかりませんが、この理論を理解していないひとが多いで愕然とすることがあります。これからレーザー脱毛をしたいと思われる方は是非このブログを読んでください。そして、この理論に合致したレーザー脱毛機を有するクリニックを選んでください。文献を載せておきますので参考にしてください。


1983年にハーバード大学のRox Anderson ら1)が選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)の理論を発表し、これに基づいて、1996年にMelanie Grossnlan2)、 (Andersonのグループ)が、毛根を選択的に治療する可能性を示唆しています。

レーザー光による脱毛は、1発の照射で直径10mmのスポット(円)の中にある活動期の毛根をすべて治療できますので、電気脱毛に比べ、とても早く治療でき、また、痛みも少ないと言われています。 しかし、レーザー光はスポット内の皮膚全体に照射されますので、スポット内の毛根のみを選択的に焼灼し、上皮や周囲組織にダメージを与えないことが大変重要となってきます。
では、どうすれば、レーザーがそのような選択性をもつのでしょうか?
図1は、皮膚の断面図です。 毛根は透明で、直径200〜300μm程の円筒形であり、周囲に茶色のメラニンが多く集まっています。 また、毛そのものにも、メラニンはよく合まれています。 脱毛レーザーのレーザー光は、メラニンによく吸収され、周囲組織には、直接、影響しない波長を選んでいます。 メラニンに吸収されたレーザー光の熱エネルギーはやがて、毛根部へ放熱され、毛根を焼灼する事になります。しかし、問題が1つあります。 図1を見ておわかりのように、メラニンは上皮(表皮)にも含まれているのです。 特に東洋人は白人に比べて、肌の色が濃いので、これでは上皮も一緒に焼いてしまい、脱毛は出来ても、その部分に火傷を負うことになるかもしれません。

ここでハーバード大学のSelective Photothermolysis の理論が登場します。この論文は、2つのパートから成り立っています。                  
1つ目は、レーザー光の波長を選ぶことによって、光の吸収特性や浸透性を利用して、治療したいターゲットヘの選択性を持たせるものです。
 毛根治療の場合、上述したようにメラニンをレーザー光を吸収させる第一のターゲットとしています。 グラフ1の吸収曲線を見るとメラニンは、波長に対して右下がりの吸収特性を特ちます。 
つまり、波長が長くなると、メラニンに釧又されづらくなるわけです。 では、グラフの左側、つまり波長の短いレーザー光の方が、メラニンによく吸収されるので、良いのかというと、実はそうでもありません。 
メラニンに吸収され過ぎると、図1を見るとおわかりのように、表皮のメ ランに多く吸収されて、深部にある毛根まで光がとどかないと言う問題が生じます。
結果として、上皮は火傷となり、毛根には全く影響を与えることが出来ません。
 そうかと言って、極端に長い波長を選んでも、すべてのメラニンに吸収されにくくなり、狙っている効果が期待できません。
  例えば、多くのメーカーが脱毛レーザーに採用しているルビーレーザー光(694nm)の場合、 Grossman 2)らの報告によると、真皮まで到達する光は、わずかに15%程度とされています。 
また、Andersonらが光が皮膚にあたったときの特性を詳しく調べたところ3)、波長が短くなるにつれて、光の散乱(scattering)が大きくなり、皮膚深部へ浸透(penetration)していかないことが分かっています。 従って、脱毛に適した波長は長すぎず、短すぎずと、少し曖昧な範囲で規定されます。 
ここで皮膚のメラニンの分布状況をもう一度、振り返ってみましょう。 メラニンは上皮、 毛根と毛穴に沿って分布していますが、分布密度はどうでしょう?
 実は、表皮よりも毛根部の方が密度がはるかに高く、吸収される光エネルギー量が多くなります。 従って、表皮のメラニンの壁さえ、通り抜けてしまえば、光エネルギーは毛根に非 常に吸収されやすくなるわけです。
 ここにメラニン密度の差を利用した、毛根への選択性が存在します。  

例えば、アレキサンドライト光(755nm)は、ルビーの約半分の吸収率(グラフの紋帖は対数)ですので、ルビーより表皮を通過してくる光が多く、上述しましたように、一旦表皮を通り抜けた光は、メラニン密度の濃い毛根周囲により多く吸収されます。
また、図2のように、毛根周囲の毛乳面部には毛細血管が入っています。 アレキサンドライト光は、グラフ1のようにヘモグロビンにも吸収されますので、この毛細血管を熱でつぶし、毛根への酸素の供給を絶つ効果が考えられます。



2006年 7月 25日 (火) 15:06


フラクセルの青い色素
by Ken

フラクセルを照射する前に、青い色素を塗ります。これは、フラクセルが、照射すべき箇所と照射してはいけない箇所を区別するためです。そのため、たとえば空中にチップが少しでも浮いていると照射できなくなっております。これは安全のためと、正確にMTZを形成するために必要なことです。ただ、この色素を落とすためによく洗わなければならないのが玉に瑕です。



2006年 5月 26日 (金) 18:58


肝斑の治療:メラフェード
by Ken

肝斑の治療として、フラクセル以外にお勧めできる治療にメラフェードがあります。

メラフェードとは、随分新しい治療法のようですが、トレチノイン酸0.1%とハイドロキノン4%が配合された薬剤です。一見、全然新しくも、画期的でもないようです。肝斑の治療法としては、昔から使われてきた薬剤です。では、メラフェードの何が優れているかというと、その基材にあります。どのような工夫があるかは、不明ですが、とにかく浸透性に優れております。そのため、発赤、ほてりが少なく、かつ、非常に効果が現れます。これまでのトレチノイン酸治療で、なかなか満足できなかった人にお勧めです。




肝斑の治療:フラクセル
by Ken

肝斑とは、出産や更年期などホルモンの変動に伴い、両頬に対称性に出現する境界不鮮明な色素沈着です。通常の老人性のシミと異なり、治療に抵抗性で、レーザーやフォトフェーシャルなどの治療で、かえって、増悪することが知られております。これまでの治療としては、CP、イオン導入、トランサミン、ビタミンC、トレチノイン酸、ハイドロキノンなどの治療を組み合わせることで対処してまいりました。何れも多少の改善はあるものの、劇的な改善は難しいとされてまいりました。

ところが、最近フラクセルがこの肝斑の治療に有効であることが知れてきて注目を集めております。まだ、症例は少ないものの、かなり有力なデータが集まっております。少なくとも、悪化させることは殆どないようです。しかしながら、フラクセルは、皮膚に穴を開けて、古い皮膚ごと入れ替える治療であり、通常のレーザー治療よりも皮膚に対する侵襲は強いというのが一般的な見方です。これまでの常識では、フラクセルを照射すると肝斑が増悪するというのが一般的な予想でしたが、これに反する結果が出つつあるのが不思議な気がします。肝斑自体が原因不明ですので、ここからは憶測になります。しかし、古い皮膚を新しい皮膚に置き換えるということが、その原因そのものとも関係している気がします。恐らく、老化した皮膚のメラニン色素を破壊して肝斑を治療するのは難しく、老化した皮膚そのものを排泄させ、新しい皮膚に再生させることが、過激に見えて、肝斑の本質的な治療となる可能性があります。



2006年 1月 20日 (金) 10:45


今日も寒いですね。
by Ken

今日も寒くて、やっとの思いで病院につきました。モスクワでは、30年ぶりの寒波で、何人も死んだそうです。さすがに仙台では、死ぬことはないのですが、やっぱり、厚着をして、あったかくしているのが一番です。なべもいいですね。











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