皮膚の再生を促す
コラーゲンブースター

コラーゲンブースターとして使用されている素材であるPLA(PLLA,PDLLA）・PCLについて説明します。PLA、PCLは共に医療縫合糸等やフェイスリフト用の糸に使用されている素材です。

PLA（ポリ乳酸）

PLA（ポリ乳酸）はトウモロコシ、じゃがいも、サトウキビ等のデンプンから抽出したエキスを加工して生成した乳酸を重合（Polymerize）した素材です。PLAは化学構造の異なる複数のタイプ（PLA,PLLA,PDLLA）があり、生体親和性が高く、アメリカFDA（日本の厚生労働省に該当）に人体への仕様が承認されている素材です。 美容医療としては、リフトアップ治療の『糸』や、一般的な医療でも縫合糸、血管移植材料などでPLA製のものが使用されています。 PLAの特徴として生体分解性能があります。生体内にあるPLAは徐々に分解されていき、1～２年程度で体に吸収されてなくなります。
PLAはPCLと異なり、粒子による異物反応のみならず、PLAが分解されたときに放出される乳酸による炎症反応においても、組織再生とコラーゲン生成が起こります。

PCL（ポリカプロラクトン）

PCLは皮下縫合糸や医療用メッシュ、最近では3Dプリンターによる耳介軟骨形成等、幅広い分野で使用されている素材で、 ヘキサン酸の繰り返し単位から成る、半結晶性、吸収性直鎖状の脂肪族ポリエステルです。良好な力学的性質、混和性、および生分解性を持ちます。 PCLも米国FDA認可及び・CEマークを取得した、安全性の高い素材で、スレッドリフト(糸リフト)をはじめ、各種医療素材などに用いられています。
コラーゲンブースターとしての働きは、PCL粒子による異物反応です。
当院で導入しているPCLのコラーゲンブースターは『ラフレン』です。

コラーゲンブースターの種類はいくつかありますが、その選択をするにあたっての重要な点があります。

粒子の形状と均一性

コラーゲンブースターの粒子の形状は重要で、球状の粒子であることが望ましいとされています。コラーゲンブースターの粒子が皮膚内に注入されると、それを核として異物反応により、コラーゲンが生成されていきます。そのため。粒子の形が歪であったり、各粒子の大きさが不揃いな場合、コラーゲンの生成自体も均一ではなくなります。結果、一部のコラーゲンの生成が過剰になり、シコリや小魂等の副作用が発生しやすくなります。以下の画像はラフレンのデータですが、不均一な他PCL製品ではコラーゲンは生成されていますが、ラフレンに比べて乱れた形で形成されていますが、ラフレンのコラーゲン生成は均一になっています。また、粒子が多孔質であることも均一な異物反応を起こす上で重要です。

粒子のサイズと持続期間

粒子のサイズも重要で、サイズは、20 ㎛～ 50 ㎛が適切とされています。
粒子サイズは大きすぎても小さすぎてもダメです。小さすぎると免疫版細胞の一つであるマクロファージ（貪食細胞）が粒子を除去してしまい、効果が得られません。また、大き過ぎた場合は組織内に残り続けてしまうため、トラブルの原因となります。また、持続期間は長すぎないように 1 年から 1 年半未満が良いとされています。

局所注射

局所注射では、 気になる箇所へしっかりと効果を出したい時は、局所注射をおすすめしています。
症状やお悩みにあわせて医師が手打ちでコラーゲンブースターを注入するため、細かな要望に対応できます。

水光注射

お顔全体に満遍なく注入したい場合は水光注射によるコラーゲンブースターの注入をおすすめします。 水光注射による注入では、顔全体やおでこ全体、頬全体などに広めに注射していきます。
肌のハリ弾力アップ、毛穴治療や肌質改善の効果が期待できます。

• 水光注射