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共立美容外科 仙台院 〜スタッフの声をお届けする『キョウリツインフォメーション』〜

2011年 5月 17日 (火) 15:38


大型犬
by kan

六本木ヒルズに
ドッグケアのお店がOPENしました
トリミングしている姿を
ショウウィンドゥ越しに
見ることができます

小型犬が流行のようですが
大型犬も沢山いました

ちょっとコワくて
遠くから撮りましたw



2010年 7月 18日 (日) 19:02


プラセタ注射をした人は献血ができなくなりました(1)。
by 院長

当院では、10年以上まえから、プラセンタ注射の危険性を警告してまいりました。その理由は、そもそもプラセンタ注射での効果が実証されていないうえに、未知のウイルスやプリオンなどの感染の危険性があるからです。米国では当然政府が禁止しております。世界的にはプラセンタ注射を推奨しているところなどありません。したがって、当院に来院された患者さんには口を酸っぱくして、プラセンタ注射の危険性を説いてまいりました。少なくとも当院の施術で、過去においても、将来にわたっても、プラセンタ注射を介して如何なる感染症もないことは自信を持って断言できます。不肖な私を信用してくださり、何度も足を運んでくださった患者さまを、少なくともこの点においては、危険にさらすことがなかったことは誠にささやかな矜持であります。

どうして厚生省は、このような危険な血液製剤を野放しにしているのか誠に不思議なことでした。恐らく、つまらない役人根性が邪魔して、一旦認可したものを取り消しするのはプライドが許さないのでしょう。しかしながら、心ある大勢の医師の抗議があり、厚生省も重い腰をあげ、プラセンタ注射の警告を発するようになりました。プラセンタ注射をした方は、輸血ができなくなりました。平成18年8月23日に開催された薬事・食品衛生審議会血液事業部会安全技術調査会において、ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤を使用した方の献血を制限する措置を日本赤十字社が実施することが了承されたのです。詳しくは、厚生省のHPを参照してください。ただ、非常に残念なことに、プラセンタ注射自体を禁止にしたわけではありません。プラセンタ注射をした患者さんから、他の健康な人に感染が広まるリスクをなくそうとしたにすぎません。私は、本当に憂えております。このままほっておくと、第二、第三の薬害エイズやC型肝炎の再来を引き起こすのではないでしょうか?ただちにプラセンタ注射製剤の認可を取り消して、徹底した全国調査をすべきではないでしょうか?



2009年 4月 27日 (月) 09:15


中年期のコーヒー摂取で晩年の認知症リスク低減(2)
by 院長

前半の続き。
この論文では、紅茶と認知症の関連についても調べておりますが、紅茶との関連性は認められなかったということです。コーヒーを飲むと目が覚めるのはカフェインによるものですが、紅茶での関連性がないということは、カフェインが効いている可能性は低いのでしょうね。それでは、コーヒーのどの成分が効いているのかはわかりませんが、面白いですね。

紅茶との関連性は認められず

 一方、被験者における紅茶の摂取量は比較的少なく、紅茶の摂取と認知症またはADリスクとの関連性は認められなかった。Kivipelto准教授は「コーヒーが世界中で大量に摂取されている現状を考えると、今回の結果は認知症またはAD予防または遅延に重要な意義を有する可能性がある。われまれの知見は別の研究によって追認される必要があるが、食事指導を行うことで認知症とADリスクが修正される可能性があることが示された。また、認知症とADに対するコーヒーの保護作用の機序が解明されれば、これらの疾患の新しい治療法の開発に役立つだろう」と述べている。




中年期のコーヒー摂取で晩年の認知症リスク低減(1)
by 院長

私は、コーヒーなしでは生きていけないほど、コーヒー大好き人間です。このほどコーヒーと認知症についての面白い論文を読みましたので、紹介いたします。結論としては、コーヒーを飲むと晩年の認知症のリスクが少なくなるということです。いい論文ですね。皆さんもコーヒーを大いに飲んで、認知症を防ぎましょう。

中年期のコーヒー摂取で晩年の認知症リスク低減

{スウェーデン・ストックホルム}カロリンスカ研究所(ストックホルム)とクオピオ大学(フィンランド・クオピア)のMiia Kivipelto准教授らは、中年期における認知症またはアルツハイマー病(AD)リスクを減少させる可能性があることが明らかになったと
Journal of Alzheimer’s Disease(2009;16:85-91)に発表した。

1日3〜5杯でリスク65%減

今回の住民ベースのFinnish Cardiovascular Risk Factors, Aging and Dementia(CAIDE)研究は、カロリンスカ研究所とフィンランド国立公衆衛生研究所(KTL,フィンランド・ヘルシンキ)の協力を得てクオピオ大学で実施されたもの。
 CAIDE研究には1972、77、82、87年(中年期の調査)にノースカレリア・プロジェクトとFINMONICA研究の対象となった住民ベースのコホートの生存者が参加している。21年間の平均フォローアップ期間が経過した88年に、65〜79歳の1,409例(71%)が再調査を完了した。その結果、計61例が認知症(うち48例はAD)であることが判明した。
 筆頭研究者のKivipelto准教授は「この研究の目的は、中年期のコーヒー・紅茶の摂取と高齢期の認知症やADリスクの関連性を解明することであった。カフェインが中枢神経系に及ぼす長期的な影響はいまだに解明されておらず、ADに至る病理学的過程は、ADの臨床徴候が発現する数十年前から始まっている可能性があるからだ」と述べている。
 中年期の調査では、正当性が立証されている半定量的な食物頻度アンケートを使用して被験者のコーヒーと紅茶の摂取量を評価した。コーヒー摂取は(1)1日当たり0〜2杯(低レベル)(2)同3〜5杯(中レベル)(3)同5杯超(高レベル)-3郡に分類した。紅茶の摂取に関する質問では(1)非摂取郡(0杯/日)(2)摂取郡(1杯以上/日)-2分割りした。
 その結果、中年期にある程度のコーヒーを摂取していた者では、コーヒーの摂取量がゼロまたは非常に少なかった者と比べて、高齢期における認知症またはADリスクが低いことが明らかになった。これらの疾患リスクが最も低かった(65%減)のは、中レベルの
コーヒー摂取者(3〜5杯/日)であった。この結果は、さまざまな交絡因子の調整後も変わらなかった。



2008年 12月 7日 (日) 17:45


脱毛のための基礎知識(2)熱緩和時間(thermal relaxation time)
by 院長

さて、もう一つの重要な理論は、熱緩和時間(thermal relaxation time)
という概念です。
 Grossmanによると、毛の場合パルス幅(レーザーが出ている時間)は10〜50msecと記しています。当院の脱毛レーザーはいずれもこの条件を満たしております。他院では、この条件を満たしていない機械を使用しているところもあると思われますので、是非注意して調べられるといいと思います。                          

焼灼したいターゲット(この場合毛)をいかに選択的に熱を与えることができるのでしょうか?


Andersonらによれば、1発のパルスレーザー光の照射によって、

(1)レーザーエネルギーを与えられたターゲット(脱毛の場合、メラニン)の温度はカーブを描いて上昇する。
(2)その後、周囲の組織に放熱してターゲットの温度は冷えていくと共に、
(3)周囲の組織が暖められ、組織全体の温度が上がる。
(4)組織全体の温度がゆっくりともとの温度に戻る。

というプロセスを生じるとしています。                        
面白いことに、この工程には時間がかかるものであり、特に、レーザー光が照射された直後、ターゲットは、すぐに放熱せずに、熱を内部に溜め、放熱を始めるまで若干の時間がかかるというのです。
((1)    から(2)へ移るのに、時間差がある.)
Andersonらは、ターゲット周囲の温度分布は、その直径で決まる幅を持つガウシアン分布となるとし、その分布の中心温度が50%に下がるまでの時間を、熱緩和時間(thermal relaxation time)と定義しています。 そして、この熱緩和時間以下のパルス幅(一発の照射時間)で、レーザーを照射してやると、周囲組織が熱ダメージを受けないうちに、ターゲットに対して、不可逆性の熱変性(焼灼破壊)を起こすことが出来るとしています。 (グラフ2)

難しい表現なので、これを分かりやすく、端的な言い方をすると、「皮膚の構造物(例えば、毛根、上皮、メラニン、毛細血管等)は、熱エネルギーが加えられると、各々の熱緩和時間と呼ばれる一定時間、周りに放熱せずに内部に蓄熱する性質を持つ。 そしてこの時間以内で、十分な熱エネルギーを加えてやると、周囲組織を傷つけずに狙った構造物だけを焼灼することができる。」ということです。
実際には、照射から熱緩和時間経過後には、ターゲットは中心温度が半分になるまで放熱を行っているわけですが、ここでは上のように簡潔に考えて進めていきます。(そこまでの放熱では周囲組織はダメージを受けないとされている為)

 例えば、皮膚内のメラニンだけを選択的に破壊する場合を考えます。 メラニンの熱緩和時間は、約5 0 nsecとなっています。 そこで、5 0 nsec以下の短いパルス幅だけ、レーザーを照射し、メラニンの破壊に十分なエネルギーを与えます。
そうすると、メラニンは周囲に対して熱を放熱する隙もなく、温度上昇して、破壊されてしまうので、周囲の組織が傷つくことなく、シミやアザが消えてしまうのです。(グラフ3)
事実、茶色のアザ(メラノサイトーシス)は、各種のQスイッチレーザーと呼ばれる、パルス幅(照射時間)の短い(5〜2 5 nsec)レーザーで、茶アザ、黒アザの治療が行われ、現在、良好な臨床成績を治めているのは、ご周知の通りです。
 さて、Grossmanによれば、毛根の直径は200〜300μmで、熱緩和時間は、40〜100msecとなっています。 それでは、単に40msecのパルス幅で照射すれば、毛根だけを選択的に焼灼する事が出来るのでしょうか?

 レーザー脱毛は、メラニンをレーザーエネルギー吸収の1次的なターゲットとしていますが、レーザー光でメラニンを破壊するのではなく、メラニンからの放熱を利用して、毛根に対し熱損傷を加えることに基づいています。
従って、メラニンが壊れないくらい、ピークパワーの低いレーザー光(弱い光)で、エネルギーをゆっくり与える必要があります。

ここで、先ほどの熱緩和時間のところの説明を思い出して下さい。
今回、メラニンには、ピークパワーの低ぃレーザー光(弱い光)をあてて、前述のようにヽ照射開始から約50nsec後に、周囲組織への放熱を開始してもらい、熱凝固せずに、レーザー光を吸収しては放熱をおこなうという、光を熱に変える仲介役となってもらいます。(グラフ4)
上皮にあるメラニンは上皮にも熱を伝速します。 上皮はまず熱を蓄熱し、次第に温度が上昇してぃきます。 上皮の熱緩和時間は、3〜10 msec と計算されてぃますので、照射開始から3〜10msec後には放熱を開始して、温度の上昇速度がゆるやかになることになりますが、それまでに、たっぷりメラニンからの放熱を受けてしまっては、火傷、もしくは損傷してしまぃます。(グラフ5)
上皮にダメージを与えない条件としては、前述の上皮の熱緩和時間以内に、上皮を破壊するだけの熱エネルギーを与えてはいけないということです。
それでは、出来るだけゆっくりと低いパワー(弱い光)の熱エネルギーを与えればぃぃのかとぃうと、そうでもありません。
そもそも、この治療の目的は、毛根を焼くことなのですから、毛根の熱緩和時間である40msec以内に、毛根にはダメージを与えなければならないのです。 これを過ぎても、のんびり低いパワーで照射してぃると、毛根が周囲組織に放熱を開始し、毛根自体は暖まっていかないため、毛根の治療が出来ません。
ピークパワーを下げるのはぃぃが、毛根を焼くのに十分なエネルギー量を、40msec以内に、メラニンからの放熱によって与えてやることが必要なのです。 また、毛根は上皮より大きいので、焼灼するのに大きな熱量が必要です。 つまり、上皮には、放熱して冷えてもらわないと、毛根よりも先にダメージがきてしまいます。
従って、上皮に影響を与えずに、40msec以内に、上皮より大きな毛根を焼くということを考えると、上皮が放熱を開始する3 msec以上、かつ毛根が放熱を始めてしまう40 msec以下のパルス幅の中に、毛根を焼き、上皮を守る選択的治療が出来る理想的なパル久幅があるはずなのです。(グラフ6) 加えて、上皮にダメージを与えないように、(上皮の冷却速度を超えてエネルギーを与えないように)照射エネルギー量を、上皮のメラニンの密度によって、適正に選択する必要があると考えられます。 Grossmanは、論文の中で多少のマージンをとって、理想のパルス幅を10〜50msecと記しています。                                      
最後に、Grossmanは、論文のDiscussionの中でこのような理論を展開しており、これが臨床結果に基づくものではないことをお断りしておきます。 今後、先生方の実臨床の場で、実際の効果や新しい事実が明らかになっていき、いつの日か、脱毛レーザーが世に広まることを願って、終わりの言葉といたします。

   参考文献                 
1)Ander8on RR, Selective photothermoly8i8: precise microsugery by selective absorption of pulsed radiation: Science 1983; 220: 524-7
2)Melanie C. Grossman,Damage to hair丘)lhdes by normal mode ruby laser pulses. J Am Acad Dermato1 1996; 35:889-94
3)Anderson RR, The optics of human skin.:J lnvest Dermatol, 1981;77:13-9




脱毛のための基礎知識(1)選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)
by 院長

レーザー脱毛を行うにあたって非常に重要な事柄がいくつかあります。その中でも最も重要な事柄が
 (選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)
という理論です。レーザー脱毛が現在のように普通におこなわれるようになったのには、この理論抜きには考えられないでしょう。ところが、一部のメーカーやドクターは無知のせいなのか、あるいは思い込みのせいかわかりませんが、この理論を理解していないひとが多いで愕然とすることがあります。これからレーザー脱毛をしたいと思われる方は是非このブログを読んでください。そして、この理論に合致したレーザー脱毛機を有するクリニックを選んでください。文献を載せておきますので参考にしてください。


1983年にハーバード大学のRox Anderson ら1)が選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)の理論を発表し、これに基づいて、1996年にMelanie Grossnlan2)、 (Andersonのグループ)が、毛根を選択的に治療する可能性を示唆しています。

レーザー光による脱毛は、1発の照射で直径10mmのスポット(円)の中にある活動期の毛根をすべて治療できますので、電気脱毛に比べ、とても早く治療でき、また、痛みも少ないと言われています。 しかし、レーザー光はスポット内の皮膚全体に照射されますので、スポット内の毛根のみを選択的に焼灼し、上皮や周囲組織にダメージを与えないことが大変重要となってきます。
では、どうすれば、レーザーがそのような選択性をもつのでしょうか?
図1は、皮膚の断面図です。 毛根は透明で、直径200〜300μm程の円筒形であり、周囲に茶色のメラニンが多く集まっています。 また、毛そのものにも、メラニンはよく合まれています。 脱毛レーザーのレーザー光は、メラニンによく吸収され、周囲組織には、直接、影響しない波長を選んでいます。 メラニンに吸収されたレーザー光の熱エネルギーはやがて、毛根部へ放熱され、毛根を焼灼する事になります。しかし、問題が1つあります。 図1を見ておわかりのように、メラニンは上皮(表皮)にも含まれているのです。 特に東洋人は白人に比べて、肌の色が濃いので、これでは上皮も一緒に焼いてしまい、脱毛は出来ても、その部分に火傷を負うことになるかもしれません。

ここでハーバード大学のSelective Photothermolysis の理論が登場します。この論文は、2つのパートから成り立っています。                  
1つ目は、レーザー光の波長を選ぶことによって、光の吸収特性や浸透性を利用して、治療したいターゲットヘの選択性を持たせるものです。
 毛根治療の場合、上述したようにメラニンをレーザー光を吸収させる第一のターゲットとしています。 グラフ1の吸収曲線を見るとメラニンは、波長に対して右下がりの吸収特性を特ちます。 
つまり、波長が長くなると、メラニンに釧又されづらくなるわけです。 では、グラフの左側、つまり波長の短いレーザー光の方が、メラニンによく吸収されるので、良いのかというと、実はそうでもありません。 
メラニンに吸収され過ぎると、図1を見るとおわかりのように、表皮のメ ランに多く吸収されて、深部にある毛根まで光がとどかないと言う問題が生じます。
結果として、上皮は火傷となり、毛根には全く影響を与えることが出来ません。
 そうかと言って、極端に長い波長を選んでも、すべてのメラニンに吸収されにくくなり、狙っている効果が期待できません。
  例えば、多くのメーカーが脱毛レーザーに採用しているルビーレーザー光(694nm)の場合、 Grossman 2)らの報告によると、真皮まで到達する光は、わずかに15%程度とされています。 
また、Andersonらが光が皮膚にあたったときの特性を詳しく調べたところ3)、波長が短くなるにつれて、光の散乱(scattering)が大きくなり、皮膚深部へ浸透(penetration)していかないことが分かっています。 従って、脱毛に適した波長は長すぎず、短すぎずと、少し曖昧な範囲で規定されます。 
ここで皮膚のメラニンの分布状況をもう一度、振り返ってみましょう。 メラニンは上皮、 毛根と毛穴に沿って分布していますが、分布密度はどうでしょう?
 実は、表皮よりも毛根部の方が密度がはるかに高く、吸収される光エネルギー量が多くなります。 従って、表皮のメラニンの壁さえ、通り抜けてしまえば、光エネルギーは毛根に非 常に吸収されやすくなるわけです。
 ここにメラニン密度の差を利用した、毛根への選択性が存在します。  

例えば、アレキサンドライト光(755nm)は、ルビーの約半分の吸収率(グラフの紋帖は対数)ですので、ルビーより表皮を通過してくる光が多く、上述しましたように、一旦表皮を通り抜けた光は、メラニン密度の濃い毛根周囲により多く吸収されます。
また、図2のように、毛根周囲の毛乳面部には毛細血管が入っています。 アレキサンドライト光は、グラフ1のようにヘモグロビンにも吸収されますので、この毛細血管を熱でつぶし、毛根への酸素の供給を絶つ効果が考えられます。




脱毛のための基礎知識(1)選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)
by Ken

レーザー脱毛を行うにあたって非常に重要な事柄がいくつかあります。その中でも最も重要な事柄が
 (選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)
という理論です。レーザー脱毛が現在のように普通におこなわれるようになったのには、この理論抜きには考えられないでしょう。ところが、一部のメーカーやドクターは無知のせいなのか、あるいは思い込みのせいかわかりませんが、この理論を理解していないひとが多いで愕然とすることがあります。これからレーザー脱毛をしたいと思われる方は是非このブログを読んでください。そして、この理論に合致したレーザー脱毛機を有するクリニックを選んでください。文献を載せておきますので参考にしてください。


1983年にハーバード大学のRox Anderson ら1)が選択的光熱治療(Selective  Photothermolysis)の理論を発表し、これに基づいて、1996年にMelanie Grossnlan2)、 (Andersonのグループ)が、毛根を選択的に治療する可能性を示唆しています。

レーザー光による脱毛は、1発の照射で直径10mmのスポット(円)の中にある活動期の毛根をすべて治療できますので、電気脱毛に比べ、とても早く治療でき、また、痛みも少ないと言われています。 しかし、レーザー光はスポット内の皮膚全体に照射されますので、スポット内の毛根のみを選択的に焼灼し、上皮や周囲組織にダメージを与えないことが大変重要となってきます。
では、どうすれば、レーザーがそのような選択性をもつのでしょうか?
図1は、皮膚の断面図です。 毛根は透明で、直径200〜300μm程の円筒形であり、周囲に茶色のメラニンが多く集まっています。 また、毛そのものにも、メラニンはよく合まれています。 脱毛レーザーのレーザー光は、メラニンによく吸収され、周囲組織には、直接、影響しない波長を選んでいます。 メラニンに吸収されたレーザー光の熱エネルギーはやがて、毛根部へ放熱され、毛根を焼灼する事になります。しかし、問題が1つあります。 図1を見ておわかりのように、メラニンは上皮(表皮)にも含まれているのです。 特に東洋人は白人に比べて、肌の色が濃いので、これでは上皮も一緒に焼いてしまい、脱毛は出来ても、その部分に火傷を負うことになるかもしれません。

ここでハーバード大学のSelective Photothermolysis の理論が登場します。この論文は、2つのパートから成り立っています。                  
1つ目は、レーザー光の波長を選ぶことによって、光の吸収特性や浸透性を利用して、治療したいターゲットヘの選択性を持たせるものです。
 毛根治療の場合、上述したようにメラニンをレーザー光を吸収させる第一のターゲットとしています。 グラフ1の吸収曲線を見るとメラニンは、波長に対して右下がりの吸収特性を特ちます。 
つまり、波長が長くなると、メラニンに釧又されづらくなるわけです。 では、グラフの左側、つまり波長の短いレーザー光の方が、メラニンによく吸収されるので、良いのかというと、実はそうでもありません。 
メラニンに吸収され過ぎると、図1を見るとおわかりのように、表皮のメ ランに多く吸収されて、深部にある毛根まで光がとどかないと言う問題が生じます。
結果として、上皮は火傷となり、毛根には全く影響を与えることが出来ません。
 そうかと言って、極端に長い波長を選んでも、すべてのメラニンに吸収されにくくなり、狙っている効果が期待できません。
  例えば、多くのメーカーが脱毛レーザーに採用しているルビーレーザー光(694nm)の場合、 Grossman 2)らの報告によると、真皮まで到達する光は、わずかに15%程度とされています。 
また、Andersonらが光が皮膚にあたったときの特性を詳しく調べたところ3)、波長が短くなるにつれて、光の散乱(scattering)が大きくなり、皮膚深部へ浸透(penetration)していかないことが分かっています。 従って、脱毛に適した波長は長すぎず、短すぎずと、少し曖昧な範囲で規定されます。 
ここで皮膚のメラニンの分布状況をもう一度、振り返ってみましょう。 メラニンは上皮、 毛根と毛穴に沿って分布していますが、分布密度はどうでしょう?
 実は、表皮よりも毛根部の方が密度がはるかに高く、吸収される光エネルギー量が多くなります。 従って、表皮のメラニンの壁さえ、通り抜けてしまえば、光エネルギーは毛根に非 常に吸収されやすくなるわけです。
 ここにメラニン密度の差を利用した、毛根への選択性が存在します。  

例えば、アレキサンドライト光(755nm)は、ルビーの約半分の吸収率(グラフの紋帖は対数)ですので、ルビーより表皮を通過してくる光が多く、上述しましたように、一旦表皮を通り抜けた光は、メラニン密度の濃い毛根周囲により多く吸収されます。
また、図2のように、毛根周囲の毛乳面部には毛細血管が入っています。 アレキサンドライト光は、グラフ1のようにヘモグロビンにも吸収されますので、この毛細血管を熱でつぶし、毛根への酸素の供給を絶つ効果が考えられます。











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